• りりまっぷ@日詰

紫波にルッシュのオムライスあり!

2020年10月30日

しわりり取材班がその店を訪れると、すでに店内は満席だった。「開店直後のはずでは!?」順番を待ってカウンターに通され、注文したオムガノフを口に運ぶ…刹那、たまごのふんわり感と深いコクの味わいに、記者は多幸感に包まれた…あああ~~~おいし~~~!!!

ここはオムライスのお店、ルッシュ。2 年前、紫波町日詰商店街の一画にオープンしたミント色が鮮やかな建物だ。料理をオーナーシェフの小松大志さんが、お店の接客を妻の麻衣子さんが担当し、二人でお店を切り盛りしている。

 *   *   *

日詰にルッシュを開く前、小松さんは大船渡の結婚式場で調理を担当していた。ところが 2011 年、東日本大震災が発生し、当時の職場も被災。義父が単身赴任していた紫波町へ引っ越すことを決める。
その後 7 年間盛岡のロシア料理店などで経験を積んだ小松さんは、自分のお店を持つことを考え始め、町の斡旋で現在の物件にたどり着いた。

だが自分の実力で、お店をやっていけるのか…当然迷いはあった。それでも、大船渡にいる師匠の後押しや専業主婦だった麻衣子さんの快いOKを受け、2018 年にルッシュをオープンさせた。

「自分の得意料理だったから」とオムライスをメインメニューに据えた小松さん。決して広くない店内だが、メニューを限定したことでお客さんへ料理を出来るだけ早く提供出来るようにしたり、積極的に取材を受けたりするなど、その判断はお店の特徴へとうまく繋がっていき、今やブランドになりつつある。
「紫波町といえばルッシュのオムライス!と言われたい。そして、町内外からお客さんが集まってくれたら嬉しい」

コロナ禍ではもちろん打撃を受けたが、県内で初の感染者が出た翌日など、大きなニュースの後は特に客足が遠のいた。そんなときお店をささえてくれたのは、いつも来てくれる常連さんだったという。
「常連さんやファンがついてお店がちゃんと稼げることが、地域を盛り上げることに繋がる。そういうお店が集まって、商店街に貢献していけたらいい」
開店したとき、商店街から温かく迎えられたという小松さん。街の一員として受け入れられた今、地域を盛り上げたい気持ちは皆と同じだ。

サービス精神も旺盛な小松さんは、オムライスを作っているところも取材させてくれた。
熱したフライパンの上で手早くオムレツが形を成していく。
そこでポロっと一言。
「お客さんにオムライスの写真を撮ってもらえるのが嬉しいです!でも余熱ですぐ中が固まってしまうので、タイミングを逃さず早めに食べて欲しいですね(笑)」

出来上がったのは職人技が作り出すとろ~りたまごのオムライス。
次に口に運ぶのは、この記事を読んだあなたかも。

レストラン&カフェ ルッシュ